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2015年3月

2015年3月13日 (金)

在庫等々

ご質問をいただいていましたが、しばらく回答できておらず申し訳ありませんでした。


  こんにちは。

いつも大変丁寧な説明をしていただき、大変感謝しています。

ところで、今回頂いていた回答の中に、GDP支出面の 「在庫品増加」 という項目が少しでてきたのですが、在庫品増加は 「物の売れ残り」 のことだと思うのですが、「サービスの売れ残り」 の場合は、GDPではどのように考えたらよいのでしょうか?


企業はモノが欲しいと言われたときにすぐ売りたいでしょうからそのために「意図的に在庫を積んでおく」ということをするでしょうし、また、作りかけの商品の在庫もありますから、すべてが「物の売れ残り」とは限りませんが、在庫は作ったもののまだ売っていないものという理解で良いと思います。サービスは作った瞬間に売るものですので、サービスに在庫はありません。サービスを提供するために人が待機して、中間投入も行ったのに、サービスが提供できなければ、そのサービスは生産できなかったという記録になります。(その分営業余剰が減ることになると思います。)


書き込みが前後してしまいましたが、前回の固定資本減耗に関する質問では、最終的に以下のような疑問に達していました。

GDPには2つの固定資本減耗がでてくるように思える。 一つは企業・生産者が設備投資に支払う固定資本減耗。 もう一つは消費者が購入する消費財に含まれている固定資本減耗。」

でも、頂いていた回答:  「減価償却というものは、設備投資を複数年にわたって費用計上しましょうというものですから、当年度の減価償却分以外はすべて過去に行った設備投資に対するものです。」 を読んで、納得することが出来ました。

この2つの固定資本減耗は、それぞれ支払う時期が違う・・・ ということなのですよね。


何度も繰り返しますが、GDPとは、その国がある一定期間で生み出した付加価値の合計額です。それを
生産側のみならず、支出側、分配側で分けてみました、というのがGDPを3面から見るという話、いわゆる三面等価の話ですこれに対して固定資本減耗は、過去から積み重なった固定資本の当該期間における減少分です。ですからその固定資本を作るために行われた支払いを行った期間とGDPを計算している期間では時点が違います。


時点の違うものを無理やり企業・生産者が払っているとか、消費者が払っているなどと、GDPの
内訳だけみて比較することに意味はないと思います。比較するのであれば、やはり所得支出勘定やストック編(貸借対照表)の中で比較するべきでしょう。


続いて別の項目についてコメントをいただいておりました。


  おっしゃることは納得できた気がします。

おそらく多くの場合、実質変数を計算する場合、名目からインフレを控除するということで対処しているとおもいます。たとえば、実質金利の場合、名目金利とインフレをひくことで実質金利を計算します。この背後には、本来、「実質値は目で見えないもの」ということがあるからだとおもいます。理想的には、実質と名目が別々に観測されて、デフレーターが算出されることだとおもいますが、そんなにきれいに実質変数はでてくるのでしょうか?(鉱工業生産指数みたいなイメージでしょうか)

私の知っているケースでは、物価連動国債の場合、実質金利が正確にデータでとられるので、実質と名目が得られて、インフレ率がインプリシットに算出されるイメージになります(いわゆるこれがBEIですね。)


ありがとうございます。やっていることは、個別項目(例えば家計最終消費支出の中の乗用車やテレビなど)の名目値と物価指数を用いて、統合した項目(例えば家計最終消費支出やその内訳項目の耐久財など)について実質値とデフレーターを作るということなので、どちらが先でも別にいいのですが、やっぱりnational accountsとしては不変価格表示の数量指数の方がより必要とされているということなのではないかと思います。


逆に不変数量表示の価格指数は、むしろCPIやCGPIが一義的には使われるのかなという気がしています。(もちろんCPI、CGPI、GDPデフレーターそれぞれに特徴があるので、それぞれその長所、短所を分かった上で分析に使うのが良いと思います。)

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