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2014年11月

2014年11月30日 (日)

回答

ご質問をいただいていたのにしばらくご回答できておりませんでした。

http://taro-sna.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/post-d812.html

これをみると、GDPデフレーターは、名目GDPと実質GDPを計算して、そこから算出されるとあります。各インフレ指標から、GDPデフレータを計算して、実質GDPを算出する方法もありえるかとおもいます。なぜこのような方法をとっているのでしょうか(外から見ると少し回りくどい気がします)。


ご質問いただきありがとうございます。

確かに、名目GDPを作って、実質GDPを作って、それを割ってデフレーターを作るのではなく、先にデフレーターを作って実質化するという方法もあるように思えるかもしれません。


ただ、これにはやむを得ない事情があるのだと思っています。

National accountsの一部指標において、名目値のみならず、「数量だけがどれだけ変化したか」や「価格だけがどれだけ変化したか」を計測することはいずれも非常に重要です。ただ、national accountsの利用者が特に注目するのは、やっぱり価格よりは数量の指数なのではないかと思います。そう考えると、まず欲しいのは、「不変価格表示」でみた数量指数だと思います。その時に求められる指数体系は結局のところある年の価格を基準とした数量だけの変化、すなわち1だと思います。


そして、その後に付随的に(インプリシットに)数量指数を計算するというのは非常に合理的な話だと思います。その付随的に物価指数を計算するとした場合、どの価格指数の計算方法が望ましいかという話が出てきます。


いろいろ細かい話はあるのですが、分かりやすくラスパイレス指数とパーシェ指数を例に挙げてみます。

Pを価格、Qを数量とすると、ラスパイレス価格指数は、

2_2


パーシェ価格指数は、

3


です。名目値が4
、実質値が5であることを考えると、価格指数として容易に出てくるのはパーシェ価格指数だと思います。そもそも、ラスパイレス価格指数では、名目GDP、実質GDPとの関連が容易に導き出せませんが、パーシェ価格指数は両者を割ればいいだけです。


というわけで、このような考え方でデフレーターが作られているのだと思います。


続いて、もう一つ質問をいただいておりました。


国民経済計算の研究というと、あまりイメージがないのですが、国内で代表的な学者というと誰になりますでしょうか(若手で研究されている人はいるのでしょうか)


最近私もこの分野に関わっていないので良くわからないのですが、過去からJSNAを推計している国民経済計算部で専門家の先生を集めて会議を行っています。過去から「国民経済計算調査会議」、直近では「国民経済計算次回基準改定に関する研究会」などたくさんの会議を開催しているようです。

http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/seibi/seibi_top.html

http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/seibi/kenkyu/pdf/shiryo1_20130329.pdf


他にもいろいろ専門の先生がいらっしゃると思いますが、これらの会議に出ておられる先生の中にお詳しい方がいらっしゃるのではないかと思います。


久々連鎖指数について計算してみたら、面白くなってしまったので、次回以降、少しマニアックな話になりますが、価格指数について連鎖を絡めて書いてみようと思います。マニアックな話になるのでご関心のある方はお付き合いください(笑)

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