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2013年12月 5日 (木)

供給側と需要側

いつもコメントをいただきありがとうございます。

今回も、コメントをいただいておりました。

 ありがとうございます。勉強になりました。

 これから、この推計方法を熟読しますが、すごい手間がかかりそうですね。。

 そういえば、以前GDP統計の推計ミスがあってGDP推計をするためのメンバーが増強された、という報道があった気がします。今は100人くらいの体制で計算しているのでしょうか。

あ、私の言い方が悪かったです。ゼロからJ-SNAを作るためには、(新規立ち上げ投資という意味も含め)100人くらいは必要かなと書いたつもりでした。私も今は部署を外れてしまったのですが、実際に推計している部署は100人はいないと思いますが、数十人(というと幅がありますが、その後半くらい)で推計しているのだと思います。正直、これでも各国と比べると圧倒的に少ないと思いますが。。。

 ちなみに、民間におけるGDP予想推計の人数のイメージですが、2-3人でやっているという印象です。外資だと、1人+若手/アシスタントくらいでやっているのでは、と思います。私自身、推定を当然したことはないので、印象の領域をでないのですが、簡単な何十本もある単純な回帰式を回して推定しているような印象です。

はい。民間シンクタンクの体制については、実際の担当者からお話を伺ったこともあるので、ある程度承知しております。以前、某シンクタンクの推計担当の方とお話をしたときに「IIP、貿易統計、CPI、労調のすべての結果を公表日の午前中にまとめ(それも英語も作り)、逆にアメリカの雇用統計やIPなども、即座に日本国内向けにレポートでまとめる必要がある。しかも、本社のトレーダー部門からは、ひっきりなしに意見を求められ、すべてに回答(必要に応じて英語で)する必要がある。これを一人でやっており、QEの予測もやっているが、正直手が回らない。」と言っておられました。今、自分の似たような立場にあるので、本当にお気持ちは良く分かります。

これはずうずうしいですが、QEの推定について簡単でよいので(また時間があるときでよいので)御解説いただければ幸いです。

もうひとつご質問をいただいておりましたので、それも含めて少しイメージを書かせていただければと。。。

QEは、基本的には、Y=C+I+G+CAで計算するが、供給側を簡単なコモディティーフロー法で算出して、消費などは需要側と統合して、算出するという方法をとっているのですね。輸出入のように、国際収支統計をそのまま使ってしまう部分もあるのですね。

はい。基本的にそのとおりです。ですが、一点、皆さんが誤解しているのではないかと思われる部分がありますので、その部分だけ補足を。。。

まず、コモディティー・フロー法のことを「供給側」と思っておられる方が多いかと思うのですが、これは厳密にいうとちょっと違います。コモディティー・フロー法は、「供給側の基礎統計を用いた需要側推計」と考えていただくといいと思います。

一方で、「供給側推計」というのは、付加価値法、すなわち、

「付加価値=GDP(供給側)= 生産 - 中間投入」

のことです。

一方で、コモディティー・フロー法は、

生産+輸入=国内総供給=最終消費支出+総資本形成+輸出

として推計するものでして、この「最終消費支出」のうち、政府最終消費支出や輸出、輸入などは、直接決算データや国際収支統計などから持ってきています。また、民間最終消費支出などは、QEでは、家計調査などから推計した「需要側推計値」と、上記の『簡易』コモディティー・フロー法で推計した「供給側推計値」を統合して作っています。

この「需要側推計値」と「供給側推計値」という言葉が紛らわしいのですが、

○「供給側」⇒ 付加価値法

○「需要側」⇒ コモディティー・フロー法(QEでは、「需要側推計値」と「供給側推計値」を統合)

というイメージで見ていただく分かりやすいかと思います。

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コメント

いつも勉強させて頂いています。

さて、ここでいいのか分かりませんが一つ質問よろしいでしょうか。
本日、2012年の確報値が発表となりましたが、公共投資が速報から大きく鈍化しました。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0900U_Z01C13A2EB1000/

速報と確報で使っている系列が違うのはわかりますが、これほどずれる理由としてどのようなものが考えられますか?また、予算はつけたが最終的には何らかの要因、たとえば人員不足で執行できなかったといった解釈をしてよいものなのでしょうか?
まだまだ足りないとはいえ、震災復興のための公共事業がここまで少かったとはちょっと思えませんが、どういった可能性があるでしょうか。

お時間のある時にでも教えてもらえれば幸いです。確報はあまり分析しなれていないので他にも何か留意点があればそれもお願いできると嬉しいです。

供給側統計と需要側統計を統合する際、下記では、0.5271というウェイトを使うようですが、これはどのように定めているのでしょうか。
http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/reference1/h17/pdf/kaisetsu20130730.pdf

理屈上、支出面=生産面が成立するはずなので、速報値は支出面だけでOKな気がしますが(支出データは月次でとられるものが多いので)、あえて供給側と統合させている理由がよくわからないです。支出面だけでやると、供給と一致しないから、そこのつじつまを合わせているのでしょうか。あるいは、支出面だけでGDPを出すと、過小評価させることが明らかなのでしょうか。

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