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2013年10月 1日 (火)

金融取引(3)

前回は、national accountsの体系が

①生産勘定【生産勘定/財貨・サービスの対外勘定】

②所得支出勘定【所得の発生勘定~所得の使用勘定まで】

③資本調達勘定【資本勘定・金融勘定】

④調整勘定【その他の資産量変動勘定~再評価勘定】

⑤貸借対照表

の主に5つの勘定からなっていることまで書きました。

では、このうち、「金融取引」に当たるものがどこに記録されるかもう一度整理してみましょう。

例えば、

(ⅰ)現金100万円持っていたところ、それをフェイスブックの株式の購入に充てる。

(ⅱ)100万円で買ったフェイスブックの株式が200万円に上昇した。

(ⅲ)200万円のフェイスブックの株式を、200万円で販売した。

という取引を考えます。

(ⅰ)という取引は、③の「金融資産」の記録において、

  現金          ▲100万円

  株式・出資金       100万円

  純貸出(+)/純借入(-)   0

ということが記録されます。そして、⑤において、保有していた資産のうち、現金が100万円減り、株式・出資金が100万円増えます。

(ⅱ)という取引は、④の調整勘定において、

  株式・出資金       100万円

  正味資産の変動      100万円

ということが記録されます。そして、⑤において、保有していた資産のうち、株式・出資金が100万円増えます。

(ⅲ)という取引は、③の「金融資産」の記録において、

  現金           200万円

  株式・出資金      ▲200万円

  純貸出(+)/純借入(-)    0

ということが記録されます。そして、⑤において、保有していた資産のうち、現金が200万円増え、株式・出資金が200万円減ります。

もうお分かりいただけました通り、これらの金融取引は、①の生産勘定はおろか、②の所得支出勘定にも一切影響を与えません。ですので、当然のことながら、①で出てくるGDPには一切影響を与えません。

これを持ってして、GDPが古臭いという見方をすることもできると思います。ですが、この金融取引って、何も生産していないことは事実なのですよね。。。ですので、national accountsの中では、生産の勘定とは別の部分に適切に記録されている訳です。ということを考えると、GDPが古臭いというより、「経済活動を見る指標として、何を利用するか」というだけの問題のような気がします。

まだまだ続きます。。。

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