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2013年9月12日 (木)

直接投資(2)

前回に続きまして、本題の③です。

③日本が他国に対して行う直接投資は、日本のGNIに影響を与えるのか。

GNIは、GDP=GDIに、「海外からの所得の受取」を加え、「海外に対する所得の支払」を控除したものです。

そして、それぞれの「所得の受取」又は「所得の支払」には、「財産所得」が含まれます。財産所得とは、金融資産の取引で投資した先から得る「利子」や「配当」などのことです。したがって、海外へ行った直接投資は、その時点ではGNIには影響を与えませんが、その投資の結果として得る「配当」、「利子」の受け取りという形で、後の時点のGNIを増やすことになります。

というわけで、あくまで間接的な影響ばかりです。最近、GNIが注目されることが多く、そのときに、「日本が行った海外への投資が反映される」というようなことが言われるのですが、それは「直接投資」の額が直接GNIに加算されるということではなく、投資の結果としてのリターン(利子や配当など)が、投資を行ったタイミングよりも後に発生するということになります。

なお、投資先の資産の価格変動(いわゆるキャピタル・ゲイン、キャピタル・ロス)については、この「海外からの所得の受取」、「海外に対する所得の支払」には含まれません。これらの資産価値の変動は、あくまで資産ストックの話ですから、今回のように、生産(GDP)や所得(GNI)などのフローの動きには影響しないというのはわかりやすい話ではないかと思います。

というわけで、最後、雑駁な話になってしまいましたが、直接投資がGDPやGNIにどのように影響してくるのかということについてでした。

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コメント

教科書に載せたいくらい丁寧で分かり易かったです!

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