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2012年2月 4日 (土)

人口減少(2)

さて、支出側を見る前に、今回は一度分配側を介してみようと思います。

前出のとおり、1565歳ということですから生産年齢人口です。この人たちは働いて雇用者報酬を受け取るわけです。ただ、この人たちの絶対数が減るわけですから、ひとり頭の雇用者報酬を引き上げない限り、どうやっても雇用者報酬の総額は減っていきます。

では、分配面のGDPを見てみましょう。

GDP(分配側)= 雇用者報酬 + 営業余剰 + 固定資本減耗 + 生・輸税

一国全体で生み出された付加価値は、雇用者報酬を通じて、雇用者に、営業余剰を通じて企業に、税金を通じて政府に、いずれかに配分されます。固定資本減耗は、過去の設備投資の償却分ですから、とりあえず、ここはほとんど動かないと考えてよいと思います。

さて、雇用者の絶対数が減ったら、どこに回るでしょうか?まさか政府が増税するとも思えませんから(ある程度はするでしょうが(笑))、残差としては営業余剰を通じて企業に回ります。

企業がそれを内部留保し、新たな設備投資に回す(すなわち機械化の原資となる)のか、配当を通じて、投資家(家計)に回ることになります。

支出側を考える際に、是非、この分配側の関係を頭に入れておいていただきたいと思います。

では、支出側です。GDP(支出側)は、

 GDP(支出側)=最終消費支出+総固定資本形成+輸出-輸入+在庫品増加

です。

この時、GDP(生産側)は生産年齢人口の減少によって減ります。すると、国内での最終消費支出か総固定資本形成、在庫品増加が減少してバランスします。輸出入はさすがに生産年齢人口とは関係しないでしょうから(といっても、供給制約から輸出が減り、輸入がふえるというシナリオもあり得るのですが、その点はとりあえず無視します。)

先ほどの分配側を考えると、雇用者報酬の減を通じて最終消費支出は減少しそうです。ただ、総固定資本形成は機械化が進めば増えるかもしれませんね。とはいえ、最終消費支出のうち家計消費支出はGDP6割ですから、この部分の減り方を設備投資だけで補うことはできないでしょう。

すると、やはりGDP(支出側)も減ることになりそうです。

さて、ここからが本題です。GDP(生産側)について考えた時に、

①労働投入の減は、少なくともGDPの減少につながりそう

②ただし、資本との代替(機械化)や、技術革新によって、GDPの減少を少なくする効果もある

③②の効果が大きければ、生産年齢人口一人当たりのGDPで見た時は、どちらに転ぶかわからない

と書きました。この②と③が生産側で発生するとき、支出側はどのように動くのでしょうか。非常に興味深い議論ですね。次回以降これについてもう少し考えてみます。

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