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2012年1月 1日 (日)

純貸出(+)/純借入(‐)

実は一年くらい前に質問を受けて、その時は軽く流してしまったのですが、最近まじめに考えて自分なりに良く理解できたことがあったので、今回はそれについて触れてみたいと思います。

それは、

制度部門別の純貸出(+)/純借入(‐)の合計は、海外部門の純貸出(+)/純借入(‐)と合計すると等しくなるはずなのですが、なぜ、ここで「統計上の不突合」を加えないといけないのか?

という質問です。

具体的には付表19になります。

http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/kakuhou/kekka/h21_kaku/h21_kaku_top.html#c2

これを見ていただければお分かりいただけると思うのですが、

(1)非金融法人企業

(2)金融機関

(3)一般政府

  ・・・

(6)海外部門

(7)統計上の不突合

となっていて、これらをすべて合計するとゼロになるようになっています。

私はマクロ経済学をあまり勉強したことが無いのですが、マクロ経済学では、

家計貯蓄+企業貯蓄+政府黒字=経常収支

などと教えられるようですね。これも少し誤解を招く表現のような気がするのですが、GDP(支出側)で考えると、おそらく以下のようなことを言いたいのだと思います。

 GDP=CP+CG+IP+IG+EX-IM

 とします(在庫はIPIGに含まれることとします。)と

 GDP-CP-CG-IP-IG=EX-IM

です。ここで、GDPとして生み出された付加価値は、おそらく所得として国内に配分されるでしょうから、これをYとしてしまうと、

 (Y-CP-CG) - (IP+IG) = EX-IM

 S - (IP+IG) = EX-IM

となります。これはつまり、「一国全体の貯蓄と投資の差額は、海外部門の黒字と等しくなる」ということを表しているわけでして、まさしく、

家計貯蓄+企業貯蓄+政府黒字=経常収支

を言っているわけです。

※厳密には用語が統一されていないので、微妙にずれているのですがわかりやすさを優先してふわっと書いています(笑)

というわけで、J-SNAの付表19は、実はほぼこれと同じことを示しているわけなのです。

が、ここに「(7)統計上の不突合」が出てくると、「???」となってしまうのではないでしょうか。というわけで、この本題については次回また。

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