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2012年1月26日 (木)

一般政府の勘定表(6)

続いて、いよいよわが日本も見てみましょう。

なお、日本については、OECDのデータだとなぜか国内の公表データと異なるので、当方で「国民経済計算年報」を組み替えて作ってみました。

なお、日本については年度の計数でして、また、組み換えのためには付表6だけでなく、付表7,8あたりも必要となってきます。これらのデータは本日公表されたばかりで、分析には間に合いませんでした。そこで、今の段階では21年確報(2009年度まで)のもので作っています。(作業が遅くて申し訳ありません。。。)

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これを見ると、日本は非常にアメリカに似ていて、収入も支出も少ないということが分かります。中国に抜かれたとはいえ、世界第3GDPですから、政府のウェートも小さいということでしょうか。

また、内容についても特徴があり、収入については、税収が少ないです。アメリカよりも少ないくらいです。ただ、アメリカと比較して、社会負担が多いため、税と社会負担を合わせてみると、アメリカと同じくらいになっています。

一方で支出については、社会負担が多いわけですから、アメリカよりも社会保障費が多くなっています。この費用はイギリスよりも多いくらいです。それ以外の雇用者報酬や中間投入などは少ないのですが、全体のバランスとしては少し赤字という感じです。

なお、200620082009と突出して、資本移転の受け取りという項目がイレギュラーに増えている部分が気になります。これは、財融特会からの移転(いわゆる埋蔵金と言われるものです)があった年に、いきなり増えており、これが見た目でも2,3%くらいありそうですね。日本の場合GDPが大きいですから、2%でも10兆あります。

この影響を除くと、本当はもう少し悪いという感じなのですが、ただ、ギリシャやポルトガルなどと比べると、まだマシという感じがします。

それに、日本の場合、債務残高は相当あるのに、財産所得の支払い(利払い費を含む)が非常に小さいです。これは、低金利に相当助けられているということなのでしょうね。

アメリカと比較してみると、税収は確かに低いのですが、その分社会負担がありますから、突出して負担が軽いというわけでもないのかなと思います。ただ、アメリカと比較して、社会保障費はずっと多いわけですし、今後この経費は増えていくわけですから、その財源を何とかしないという意見を言われると、確かにその通りかなという気はします。

ただ、PIGS諸国と比べると、現在のフローはまだマシという感じに見えます。(ただし、過去からの債務残高がかなり高いですから、この利払い費が高騰しだした瞬間に、支出が増えるという怖さがあるのもご指摘の通りですね。)

では、次回以降視点を変えて、今後社会保障費が増えていくとして、その「社会保障費を税金で賄ってしまいましょう」という選択をした国々、具体的には北欧4国を見てみましょう。

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