« 現実消費と消費支出 | トップページ | 現実消費と消費支出(3) »

2011年12月 1日 (木)

現実消費と消費支出(2)

前回の続きでして、もう一つ問い合わせをいただいておりました。その内容は、

GDP統計における政府最終消費支出と政府現実最終消費の違いは何でしょうか。家計についても分けていますが。

ということでした。

この現実消費と消費支出の区別は、93SNAの大きな特徴でして、簡単に言ってしまうと、『消費のためにお金を出した部門がどこか(消費支出)、ということと、実際に消費した部門がどこか(現実消費)、ということを厳密に区別すること』ということになります。

具体例を挙げる前に、まず、「政府最終消費支出」とは何かということから考えてみましょう。よく、政府最終消費支出の内訳として、

 政府最終消費支出 = 雇用者報酬 + 中間投入 + 生産・輸入品に課される税

          + 固定資本減耗 - 商品・非商品販売 + 現物社会給付

と書かれます。これが何を意味しているか考えるために、「商品・非商品販売」と「現物社会給付」を除いてみます。すると、

 雇用者報酬 + 中間投入 + 生産・輸入品に課される税+ 固定資本減耗

となります。これに、ひと工夫(営業余剰を加算)してみます。すると、

生産額 = 雇用者報酬 + 中間投入 + 生産・輸入品に課される税

+ 固定資本減耗 + 営業余剰

と、生産側からみた、生産額の構成要素そのままです。つまり、

  雇用者報酬 + 中間投入 + 生産・輸入品に課される税 + 固定資本減耗

の部分は、「政府の生産額から営業余剰を控除したもの」ということになります。はじめに結論を言ってしまうと、『政府の営業余剰は常にゼロ』です。ですので、この部分は、『政府の生産額』となります。

では、なぜ「政府最終消費支出」に『政府の生産額』が出てくるのか、ということについては次回また。

« 現実消費と消費支出 | トップページ | 現実消費と消費支出(3) »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/559179/53375440

この記事へのトラックバック一覧です: 現実消費と消費支出(2):

« 現実消費と消費支出 | トップページ | 現実消費と消費支出(3) »

無料ブログはココログ
2016年8月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31