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2011年12月 4日 (日)

現実消費と消費支出(5)

前回までで、商品・非商品販売まで書きました。ここまで、政府最終消費支出の項目を見てきて、以下のような整理ができるのではないかと思います。

○ 雇用者報酬 + 中間投入 + 生産・輸入品に課される税+ 固定資本減耗

  ⇒「政府が生産したもののうち、政府が自分で最終消費支出している部分」

○ 商品・非商品販売 

  ⇒「政府が生産したもののうち、『政府以外』が最終消費支出している部分」

ここまでは、すべて「政府が生産したもの」についてのみが対象となっています。では、「『政府以外』が生産したもの」について、政府は最終消費支出していないのか?ということが疑問になってきます。

そして、その「『政府以外』が生産したもの」の政府による最終消費支出が、次の「現物社会給付」になります。

現物社会給付とは、実際は、ほとんどが医療と介護の現物給付部分になるのですが、定義上は、「(政府以外の)市場生産者が生産する消費財・サービスであり、かつ直接家計に対して提供されるものに対する政府の最終消費支出」です。ここで、最終消費支出というわけですから、政府はその消費財・サービスについては何も加工を加えず、ただ単にお金を支払うだけしかしません。

例えば、医療について考えると、日本の場合、7割が保険で支払われ、自己負担は3割です。そして、その医療行為というサービスを生み出している病院は、市場生産者ですから、このうち7割の保険負担部分は、「市場生産者が生産する消費財・サービスであり、かつ直接家計に対して提供されるものに対する政府の最終消費支出」そのものですから、こういったものが「現物社会給付」になります。すなわち、

○ 現物社会給付

  ⇒「市場生産者が生産したものについて、政府が最終消費支出している部分」

となります。

こうして、政府最終消費支出については、

 政府最終消費支出 = 雇用者報酬 + 中間投入 + 生産・輸入品に課される税

          + 固定資本減耗 - 商品・非商品販売 + 現物社会給付

となり、これは、

 ①政府が生産したものの自己による最終消費支出(プラス)

 ②政府が生産したものの「政府以外」による最終消費支出(マイナス)

 ③「政府以外」が生産したものの政府による最終消費支出(プラス)

と整理できます。

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