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2011年11月27日 (日)

Q-SNAの公表日と改定について(4)

アメリカの20111-3月期の改定の話の続きです。

まず、今回の20111-3月期の改定要因をみるため、項目別の寄与度を比較してみてみました。左がthird estimateで、右が『4-6月期の』advance estimateです。(ちなみに、アメリカなので前期比年率です。)

GDP          1.9   0.4

民間消費支出     1.52  1.47

民間総資本形成    1.46  0.47

うち総固定資本形成 0.16  0.15

うち在庫品増加   1.31  0.32

純輸出        0.14 ▲0.34

 うち輸出      0.97  1.01

 うち輸入     ▲0.84 ▲1.35

政府支出      ▲1.20 ▲1.23

ということで、輸入もずいぶん変わっていますが、圧倒的に在庫品増加です。

では、この改定について、公表資料で解説していることを見ると、基本的には20082010年についての改定要因が多く書かれていまして、20111-3月期についての改定はほとんど書かれていません。

ただ、いくつか書いていることは、P9当たりに、

 ○追加データとして連邦政府の財政データが20102011年と書かれている

 ○20111-3月期について、民間最終消費支出のうち、portfolio managementinvestment advice servicesに基礎統計が反映されている

ということくらいで大きな改定要因に見える、民間在庫品増加の要因は見つかりません(笑)。

ということで、以上についての私の感想は、

 ○アメリカも予測を大胆に取り入れて推計しているので、改定はある

 ○ただ、改定が翌期にこっそりとやって、しかも、その理由もあまり説明していないので、目立たないだけ

 ○更に、それについて「推計方法がおかしいんじゃないか」とか、大騒ぎするような雰囲気はない

ということなのかなというくらいです。

※ただ、今回は、1.5%改定したといっても、前期比年率ですから、前期比でみたら0.4%くらいですので、それほど大きくないという考え方もありますが。。。

ということで、今回はこれくらいで終わらせたいのですが、当初の「公表タイミング」の話に戻ると、一点だけ抜け落ちている論点があります。

今回は、先進国に限っているのですが、実は、それ以外の国で公表日が早い国があるのです。それは、中国、韓国、台湾、シンガポールあたりです。

これらの国が、なぜここまで早く出せるのかというのは非常に疑問なのですが、私もこのあたりについての情報は見つけられなくてよく分かりません。これらの国の担当者と合うような機会があったら、聞いてみようと思いますが、もしご存知の方がいらっしゃったら教えてください。

(ただ、中国の公表日は1018日なのですが、ほんとにこんなタイミングで出せるのか?と疑問になります。また、ここ3四半期、前年同期比が縮小傾向にあるのですが、季節調整済み前期比が常にプラスとなるなど、季節調整もどうやっているのか、いろいろと疑問が出てしまいます(笑)まあ、常に前期比で増加傾向なので、そういうこともあありえるのですが。。。)

※ この内容のうち、アメリカの1-3月期の改定については、H主任研究員からアイディアをいただきました。非常に面白い話をご教示いただきましたH主任研究員にお礼を申し上げます。ありがとうございました。

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