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2011年10月22日 (土)

生輸税、所得富税

またまた質問ネタです。

所得富税の内容が分からないということでした。

ご存知な方も多いと思うのですが、J-SNAの財政部門は本当に決算書の積み上げです。国の決算だけで1万以上の項があるのですが、このレベルから積み上げています。

ただ、具体的にどの税目が所得富税で、どの税目が生輸税なのかというのが分かりにくいと思いますので、そのあたりも触れてみたいと思います。

その前に、生輸税と所得富税の違いです。

生輸税と書いていますが、正確には、「生産・輸入品に課される税」といいまして、国民経済計算部が出している用語解説では、

 生産・輸入品に課される税とは、(1)財貨・サービスの生産、販売、購入または使用に関して生産者に課せられる租税で、(2)税法上損金算入を認められ、(3)その負担が最終購入者へ転嫁されるものである。これは生産コストの一部を構成するものとみなされる点で所得・富等に課される経常税と区別される。

 例としては、消費税、関税、酒税等の国内消費税、不動産取得税、印紙税等の取引税、事業税、固定資産税、企業の支払う自動車税などがあげられる。住宅(含む土地)に対する固定資産税も、帰属家賃の一部を構成するとみなされ生産・輸入品に課される税として扱われる。また、日本中央競馬会納付金など、特定の公的企業における利益の一部も、財政収入を目的として徴収することから生産・輸入品に課される税に含まれる。(以下略)

と書いてあります。用語解説の中では比較的分かりやすいと思いますが、簡単に言ってしまえば、生産とか輸入とかの生産活動(または生産物自体)にかけられる税で、どちらかというと「間接税」みたいなイメージです。(事実、93SNAの前の68SNAでは、「間接税」といっていました。

代表的な税目は、解説にも書いてあるとおり、消費税とか関税などです。

逆に、所得富税は、「所得・富等に課される経常税」と言いまして、これは所得税とか住民税とかの「直接税」みたいなイメージです。念のため、用語解説も以下に書いておきます。

  所得・富等に課される経常税とは、(1)労働の提供や財産の貸与、資本利得など様々な源泉からの所得に対して、公的機関によって定期的に課される租税及び(2)消費主体としての家計が保有する資産に課される租税、をいう。所得税、法人税、都道府県民税、市町村民税等のほかに家計の負担する自動車関係諸税及び日銀納付金がこれに該当する。

  なお、所得・富等に課される経常税と生産・輸入品に課される税の区別はそれが所得から支払われるか、生産コストの一部とみなされるかによって区別される。従って、自動車税のような租税は、生産者が支払う場合には生産コストを構成するものとして生産・輸入品に課される税とみなされるが、家計が支払う場合 には生産活動との結びつきがないため所得・富等に課される経常税に分類される。

生輸税と所得富税の税目の分類については、こちらの資料に詳しく書いてあります。(P5~6のところです。蛇足ですが、この資料は93SNAにわが国が移行したときの解説書なのですが、結構細かいことが書いてあって重宝しています(笑))

http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/sankou/kouhou/001115/93sna_14.pdf

この項目に沿って、国税については国の決算書から、地方については総務省が出している地方財政統計年報をただひたすら積み上げています(笑)

ただ、国税については、財務省が毎年度「租税及び印紙収入決算額調」というものを出してくれていますが、これと同じ額ですので、こちらを見てもらっても大丈夫かと思います。

http://www.mof.go.jp/tax_policy/reference/account/data.htm

というわけで、税についてでした。

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