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2011年10月23日 (日)

資産・負債

実際に、家計金融資産のうち、現金・預金は、20092期の795.4兆円→3790.0兆円に減っています。

このときは、資産全体も1440.9兆円→1439兆円に減っています。

現預金の約5兆円は、どこに行ったのでしょうか?「家計負債も5兆円少なくなる」でよろしいのでしょうか?

ということです。

ご質問の箇所が、実は良く分からなくて(金融資産であれば、変動は資本調達勘定のでしょうし、ストックなら期末貸借対照表ですが、この部分はそれぞれ年度、暦年でしか出ていません。。。)、どのように答えたら良いのかと悩んでしまうのですが、

 ○前年から当年で家計の金融資産が5兆円減る

 かつ

 ○前年から当年で一国全体の金融+非金融を合計した資産が5兆円減る

となったとき、どのようなことが起こっているかを考えてみたいと思います。

まず、考えられるのが、単純に、家計の金融資産が5兆円減って、他の分野はまったく動いていない。ということは、家計の金融資産を使って、何か「消費財」を買ったという可能性です。この場合、家計最終消費支出の増に計上されます。

次に考えられるのは、家計が日本国外に対して、お金を送金ししたという可能性です。この場合、海外への経常移転又は資本移転に計上されます。

以上は、ただ単に、家計の中だけで納まっているケースですが、家計だけでなく他の部門の影響も考えると、無限の可能性が出てきます。例えば、家計は、その金融資産で新築の家を買っており、金融資産の減と同じだけ実物資産が増えており、それ以外に非金融機関が金融資産を取り崩して、中間消費を5兆円行った、というような場合も考えられます。

この例でお分かりいただけますとおり、この「一国全体の金融+非金融を合計した資産が5兆円減る」というのは、各制度部門をあわせた、そして、資産のネットでの変動ですから、その裏では何が起こっているのかと考えると無限の可能性が出てきます。

SNAは、一国全体の経済活動を「マクロで」捉えている統計ですから、それを見るときには、『当該年に、どういう経済活動があったのかを把握し、それが各勘定表にどのように計上されているのか』ということを考えると、より分かりやすいと思います。

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