« 現物移転と帰属支出(2) | トップページ | アメリカの制度部門 »

2011年8月 3日 (水)

制度部門と産業分類

日本のSNA(以下J-SNAでは、制度部門と産業分類の関係が妙に厳密すぎる部分があるという印象が常々あり、疑問に思っていたのですが、別の関係で93SNAマニュアルを見て、この疑問が解決しました。

今まで持っていた疑問は、J-SNAでは、制度部門で政府に格付けされた組織はすべて産業分類では「政府サービス生産者」に、対家計民間非営利団体に格付けされた組織はすべて産業分類では「対家計民間非営利サービス生産者」に分類されてしまいます。ここは厳密に一対一対応です。

そのため、処理が悩ましいと思うことがたまにあり、諸外国はどうしているんだろうかと思ったりしていました。そこで、93SNAマニュアルを見たところ、次のような勘定表があったのです。

6.1.勘定Ⅰ:生産勘定(一部抜粋)

1

私が気になったのは、太字の部分です。なんと「一般政府と対家計非営利団体に『市場産出』がある!」のです。

つまり、93SNAマニュアルでは、この制度部門と産業分類の対応は決して厳密ではなく、「一般政府や非営利団体が市場産出をしてもよい」という整理になっているのです。

ただ、これを見るともう一つ疑問が出てきます。それは、「では、一般政府や対家計非営利団体が市場産出をした場合、それはどこの産業に位置付けられるんだろうか?」という疑問です。93SNAマニュアルをよく見ると、これについてもちゃんと書かれていました。

15.107.(前略)産業と部門の関係と内容を明らかにするために、「体系」は、付加価値とその構成項目(可能ならば、産出と中間消費も)の産業別と部門別のクロス分類を要求している。

つまり、部門分類と産業のクロス表の作成をも念頭においてマニュアルが書かれているわけです。

いや、ほんとに奥が深い世界です。。。

« 現物移転と帰属支出(2) | トップページ | アメリカの制度部門 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/559179/52377267

この記事へのトラックバック一覧です: 制度部門と産業分類:

« 現物移転と帰属支出(2) | トップページ | アメリカの制度部門 »

無料ブログはココログ
2016年8月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31