« 実質GDI | トップページ | 実質GDI(3) »

2011年8月25日 (木)

実質GDI(2)

前回の続きです。

実質GDIの計算式が、なぜ、

実質GDI= 実質最終消費支出 + 実質総資本形成

                    +『(名目輸出-名目輸入)/デフレーター』

となるかというお話です。そこで、こう考えてみましょう。

所得というのは、結局、国内の人たちに配分されるわけです。そして、その国内の人たちからみた、当該所得の価値を見るのが実質のGDIになります。このとき、実質輸出と実質輸入の差額の実質純輸出は、「国内での価格変化」と「国外での価格変化」をそれぞれ別に取り除いた差額です。つまり、輸入している財、例えば原油の価格が下がったとすると、その原油の価格下落の影響も取り除くことになります。逆に、輸出している自動車の価格が上がったことによる影響も取り除くことになります。

でも、良く考えてみてください。国内で当該所得を使う立場から見て、「原油の価格が下がったことによる、純輸出の増加による所得」だろうが、「自動車の価格が上がったことによる、純輸出の増加による所得」だろうが、まったく関心はないわけです。むしろ、「所得」としてみたときには、こういった、「価格の変化」(正確には「相対価格の変化」)によって増えた所得については、実質であっても影響を取り除いてはいけないわけです。

つまり、価格変化の影響を取り除く際に、その「相対価格の変化」による影響を取り除かれては困るわけです。

ということで、この実質GDI計算式における「デフレーター」というものは、「輸出と輸入の相対価格の変化」の影響は受けておらず、かといって、全体的な貿易の価格変化(以下「絶対価格の変化」ということにします)の影響は受けてもらわなければいけなくなります。

このデフレーターを、SNAでは「ニューメレール・デフレーター」と言い、様々な議論があるのですが、その部分については、また次回に書いてみます。

« 実質GDI | トップページ | 実質GDI(3) »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/559179/52560695

この記事へのトラックバック一覧です: 実質GDI(2):

« 実質GDI | トップページ | 実質GDI(3) »

無料ブログはココログ
2016年8月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31