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2011年7月16日 (土)

リセット効果

忙しくて更新をさぼっていました。

質問をいくつかいただいていたようでその回答を。

ありがとうございます。たしかに、Y=C+S+TにおけるYはグロスのGDPを想定した恒等式だとおもいます。ちなみに、(四半期ベースの)GDP統計では、どこにC+S+Tに相当するデータが表示されているのでしょうか。

四半期のSNA(QSNA)は、我が国では支出側と分配側の一部(具体的には雇用者報酬)しか公表していません。ですので、四半期ベースではありません。ただ、年報では、フロー編の「2. 制度部門別所得支出勘定」のところで、S(貯蓄)まで四半期ででていますのでご参照ください。

http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/kakuhou/kekka/h21_kaku/h21_kaku_top.html

デフレ下では非デフレ下とは異なり、CPIの上方バイアス、とりわけ代替バイアスが拡大し、CPIを例えば日銀が金融政策の指標として使うとGDPデフレータで見れば「デフレターゲティング状態」となるように思います。

ラスパイレスの上方バイアス、パーシェの下方バイアスは、あくまで「相対価格」の変化が要因だと思っています。つまり、実際の消費行動について「代替効果」(簡単にいうと、「高いものは買わない。安いものはいっぱい買う」ということです。)が出ているのに、それを反映できていない場合に、これらのバイアスが出ているのだと思います。

なので、「デフレ化で代替バイアスが拡大する」とは簡単には言えなそうな気がします。(まあ、価格が下がっている品目と、価格が上がっている品目が相当あったうえで、突出して価格が下がっている品目が結構あるから、それが引っ張って全体として価格が下がっているから、相対価格の変化が激しくなり、代替効果が強くなるという意味かもしれませんね。実際、そういう面はありそうですが(実際データをもたずに行っているので、憶測で書いています。))

そして、GDPデフレーターで言うと、連鎖方式を導入しているので、下方バイアスは相当程度抑えられています。以前も引用したかもしれませんが、一応、最新の年報(21年まで入っています)で、国内家計最終消費支出の4形態別分類のところを見てみましょう。(付表12になります。)

なんと、耐久財がとんでもないことになってますね。。。

耐久財は、パソコンとかテレビとかの価格下落が激しい財が多いので、固定のパーシェ効果は出やすいのですが、2009年だと、家電エコポイントで、こういった財の購入が増えていますから、まさに「代替効果」になってしまっていますから、こうなるのでしょうか。

それでも、固定で

 08年 45.3 ⇒ 09年 33.6

連鎖で

 08年 58.5 ⇒ 09年 52.5

ですから連鎖だと下方バイアスは相当程度抑えられているようです。

ところで、価格指数関係では、私の不勉強から、まったく知らないリセット効果というものがあるということを最近知りまして、それが何を意味するのか考えてみましたので、次回にでも書ければと。

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