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2011年4月 2日 (土)

生産側と支出側(政府サービス生産者)

また、質問ネタなのですが、内部の方から、

 ○政府最終消費支出は、雇用者報酬、中間投入などのコスト積み上げで計算されている。一方で、GDP(=付加価値)は「産出-中間投入」なのに、なぜ政府最終消費支出だけ中間投入が含まれるのか?二重計上ではないか?

という質問をいただきました。

実は、コスト積み上げもの(政府と非営利)についての、「二重計上では?」という質問はよくあり、推計担当者の立場として答えていても、確かにとっつきにくいだろうな、と思うことがあります。

この原因は、このページで何度も書いているように、「日本ではGDP(支出側)がメインでありすぎる」ということだと私は考えているのですが、これは、生産側と支出側を分かりやすく整理するためにも、非常によいテーマだと思いますので、また、少し細かく考えてみようと思います。

まず、政府最終消費支出とは何か、というところからです。詳細は以前に書いているので、こちら(http://taro-sna.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/post-f801.html)をご覧いただきたいのですが、概略を書くと、

 ①政府は、財・サービスの消費者としてだけでなく、「生産者」としても活動しています。この側面からみた政府を「政府サービス生産者」とい言います。

 ②「政府サービス生産者」が生産したものは「政府サービス」といい、警察、消防、自衛隊の活動や学校教育などが代表例です。

 ③警察などのサービスについては、通常、利用者が十分対価を支払っているわけではありませんので、当然、そのコストはまかなえていません。そこで、そのコストをまかなえなかった部分は、『政府が自ら消費しているもの』として擬制しています。その擬制を「政府最終消費支出」といいます。

 ④そして、その擬制については、「いくら?」という価格が存在しないので、雇用者報酬とか中間投入などを足して、コスト積み上げで計算しています。

ということになります。

 (注)現物社会給付は複雑になるので省略しています。

これを踏まえて、次回は、政府サービス生産者の活動について、細かく考えてみようと思います。

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