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2011年3月 1日 (火)

直接購入(3)

家計最終消費支出(Final Consumption Expenditure of Households

 (略)
 家計最終消費支出には、国内・国民二つの概念があり、前者(国内市場における最終消費支出)は、ある国の国内領土における居住者たる家計及び非居住者たる家計の最終消費支出である。他方、後者(居住者たる家計の最終消費支出)は、前者に居住者たる家計の海外での直接購入を加え、非居住者たる家計の国内市場での購入を差し引いたものである。統合勘定、所得支出勘定には後者の概念で計上される。

 (略)

についての続きです。

「居住者」という概念まできました。居住者については以前「法人企業」については一度書いたことがありますので、詳細は、こちらをご参照ください。

http://taro-sna.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-442f.html

ただ、今回は「家計」及び「個人」についてなので、もう少し細かく書いてみます。

「居住者」か否かの判断は、その人がどこに「経済的利害の中心」を持つかどうかにかかってくるのですが、より厳密に、93SNAマニュアルを引用してみます。

 14.7. (略)そのうえで、制度単位が、問題の国の経済領域に経済的利害の中心を持つときに、その制度単位を居住者単位であるという。

 14.13. 制度単位が1年もしくはそれより長期にわたり国内でかなりの規模での経済活動または取引にすでに従事しているか、そうすることを意図しているのであれば、その国内に経済的利害の中心を持つと仮定することは、多くの場合、合理的である。通常、1年という期間にわたる経済活動と取引の遂行は利害の中心の存在を意味する。しかし、特定の機関の長さの選択は幾分恣意的であり、1年を融通の利かない原則としてではなく、単に指針として提案しているということが強調されねばならない。

誤解を恐れずあっさりと書いてしまうと、一定期間以上その国で活動している場合に居住者と考えるというメルクマールがあるようです。

(ただし、この一定期間がいつかということが、いろいろ微妙でして、国内法の関係では、6ヶ月だったり、1年だったり、2年だったりといろいろあるみたいなのです。ただ、93SNAマニュアルでは、『単に指針』として1年というものが出ています。)

 ※さらに言うと、この「国」についても本来は「経済領域」という概念でして、大使館はどうだとか、国際機関はどうだとかいろいろあるのですが、これについては、あまり難しく考えず、省略しておきます。また別の機会に何か触れることができればと。。。

では、最後に、「他方、後者(居住者たる家計の最終消費支出)は、前者に居住者たる家計の海外での直接購入を加え、非居住者たる家計の国内市場での購入を差し引いたものである。」という部分を考えて見ますと、「国内」概念と「国民」概念の違いが、まさに今回のテーマである居住者又は非居住者による「直接購入」ということになります。

そして、この「直接購入」というのは、海外旅行で、通関等を通さずに、旅行者が『直接』購入するものなので、「直接購入」というのだと思いますが、名前のままですね。

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