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2011年1月 1日 (土)

連鎖統合の開差について(1)

以前、連鎖について書いたときに、前年基準に加工してしまえば、加法整合性が成り立つと書きました。

http://taro-sna.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-98ed.html

その際、実際に公表値で加工してみたら、開差がなくならなかったというコメントをいただきました。

この点については、私の説明が足りない部分も多数あり、また、私自身が誤解していた部分もありました。そこで、少し補足してご説明させていたらければと考えています。

まず、私の説明が足りない部分ですが、この加法整合性の成立については、「暦年値」についてしか成立せず、「年度値」、「四半期値」については成り立ちません。というのは、四半期計数については、Q4と翌年のQ1の間で、基準年が異なることにより、断層が生じてしまうことを避けるため、第4四半期で重複させて断層がないようにつなげているのですが、そうすると、暦年と四半期の合計が一致しなくなるため、比例デントン法を用いて四半期値を作っています。ですので、四半期値については、もはや、この前年基準に加工するということができません。そして、その四半期値を一期ずらして合計している年度値も一致してきません。

ですので、まず、加法整合性の確認は、暦年でないと意味がありません。

(とはいっても、四半期でも年度でも、この方法でやれば相当程度開差は小さくなります。)

もう一つは、私自身が誤解していた部分なのですが、在庫については、残高による暦年平均デフレーターを使っています。つまり、「在庫品増加」の名目÷実質ではなく、「在庫品残高」の名目÷実質なので、在庫品増加の名目と実質を計算しても、デフレーターが一致しないわけです。

そして、ここからが本格的な誤解なのですが、在庫品増加のデフレーターがインプリシットに出せない以上、実は、その上位統合項目(GDPや国内需要など)については、インプリシットに出したデフレーターを用いて、前暦年価格に基準を加工しても、加法整合性は成り立たなくなります。

言葉だけで書いていても分かりにくいと思うので、つい最近公表されたばかりの、21年度確報の21暦年の数字を用いて考えてみたいと思います。

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