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2011年1月 5日 (水)

連鎖統合の開差について(3)

では、問題の在庫品増加です。

まず、在庫品増加の連鎖統合はどのようにしているかということからご説明します。

在庫品増加については、表章されている「名目在庫品増加」÷「実質在庫品増加」でデフレーターが求められているわけではありません。「名目在庫品残高」÷「実質在庫品残高」で求めたデフレーターを用いています。そして、在庫については四半期や年度についてはデフレーターが表章されていませんが、「暦年」だけ表章されています。そのデフレーターはこうして求められているのです。

そして、連鎖統合においても、「暦年」の「残高」デフレーターを用いています。すると、次のようなことになります。

まず、在庫の残高デフレーターを、

 在庫デフレーター: 1   

とします。そして、在庫の実質値は2、在庫の名目値は3です。

このとき、j品目を在庫として考えると、統合項目(例えばGDPなどです)の連鎖統合した実質値は、

4

となります。

また、統合項目の、あくまで『理論上』のパーシェ型連鎖デフレーターは、

5

となるはずです。

ところが、統合項目の名目値は、

6

ですから、インプリシットで、「名目値」÷「実質値」を計算すると

7

となってしまいます。これは、明らかに、『理論上』のパーシェ型連鎖デフレーターと一致しません。

これでは、加法整合性は成立しなくなってしまいます。

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