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2011年1月13日 (木)

不突合

今回は、少し技術的でマニアックな話をしてみます。

それは、「統計上の不突合」というものについてです。

この点は、実は、統計メーカーとしては、あまり話したくないので、あえて避けてきた面もあるのです。というのは、やむをえないものであるとはいえ、やはり不突合は、突合してないわけですから、説明しずらいわけです。

それでも、SNAの理解のためには非常によい材料ですので、避けずに説明してみようと思います。

統計上の不突合とは、簡単に言ってしまうと、支出系列と生産系列の差のことです。

三面等価の原則から、支出系列と生産系列は「概念上」一致するはずなのですが、「実際」に、基礎統計を用いて推計していくと、どうしてもズレが出てきてしまうのです。それは、支出系列と生産系列で推計方法が異なることに起因するのですが、これのことを「統計上の不突合」といいます。

※なお、分配系列は、生産系列と同一の数字を用いているため、分配系列と生産系列ではズレはなく、支出系列と生産系列の間だけにズレがでます。

順序が逆転しますが、まずは、我が国のSNAの解説を見てみましょう。

統計上の不突合(Statistical Discrepancies

国内総生産のように、概念上一致すべきものであっても、支出系列と生産系列では推計上の接近方法が異なっているため、推計値に食い違いが生じることがある。この食い違いを統計上の不突合といい、勘定体系のバランスを図るために表章される。

国民経済計算においては、国内総生産が、支出系列を推計する際のコモディティー・フロー法、生産系列及び分配系列を推計する際の付加価値法という別個の方法で推計されるため、統計上の不突合を生じさせる。(後略)

冒頭に書いてあることは、はじめに説明したとおり、支出系列と生産系列のズレが「統計上の不突合」であるということです。

つづいて、それが、支出系列、生産系列の推計方法の違いに起因すると書いてあるのですが、具体的に、支出側は「コモディティー・フロー法」、生産側は「付加価値法」から推計すると書かれています。

推計方法の細かい話は、長くなりますし分かりにくいですから、できれば立ち入りたくないのですが、「統計上の不突合」を考えるにはやむを得ないので、少し時間をいただいて、簡潔に見ていたいと思います。

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