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2011年1月15日 (土)

不突合(3)

前回までで、コモディティー・フロー法と付加価値法についての説明をしました。これを元にして、なんでズレが出るのかについて考えてみたいと思います。

まず、コモディティー・フロー法では、国内総供給を個別の需要項目に配分します。

産出から在庫品増加を控除すると出荷となり、出荷に輸出入を調整すると、国内総供給となりますから、すなわち、

 産出 - 在庫品増加 + 輸入 - 輸出 = 国内総供給

となります。で、国内総供給を各需要項目にばら撒くのが、コモディティー・フロー法ですから、

 産出 - 在庫品増加 + 輸入 - 輸出

= 中間消費 + 最終消費支出 +総固定資本形成

となります。

※これは、マージンや在庫品増加の扱いが厳密には一部違うのですが、分かりやすさを重視して簡便的に書いていますので、ご注意ください。

一方、付加価値法は、

 産出 - 中間投入 = 付加価値(GDP(生産側))

でした。

ここで、産出はコモディティー・フロー法、付加価値法ともに同じですので、

 産出 

 = 中間消費 +最終消費支出 +総固定資本形成 +在庫品増加 +輸出 -輸入

〔支出側〕

 = 中間投入 +付加価値(GDP(生産側))             〔生産側〕

となります。ちなみに、一国全体では、中間消費と中間投入は等しくなりますから、

 産出 -中間消費(=中間投入) = 付加価値(GDP(支出側))

= 最終消費支出 +総固定資本形成 +在庫品増加 +輸出 -輸入

というよく見る式になります。

ここで、生産側と支出側を比べてみると、

 付加価値(GDP(生産側)) = 産出 -中間投入

 付加価値(GDP(支出側)) = 産出 -中間消費

ですから、この2つの間でズレがあるとしたら、その原因はどこになるのでしょうか?産出は同じものを用いているので、原因としては、中間投入と中間消費に統計上のズレが出ているということになります。

中間消費、中間投入の配分は、品目ごと、産業ごとに細かくやっているので、その品目ごとの細かい積み上げが、どうしても全体でズレを生じさせてしまうというのが、不突合の主な原因となっているのです。

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