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2010年11月12日 (金)

帰属家賃

この前、

「各国で帰属家賃はあるんでしょうか?」

という質問を受けました。

答えは「あります。」ということになります。

確かに、日本は持家が多いので、帰属家賃のウェートも大きいため、帰属家賃というと、なんだか、日本特有のもののように思われてしまうんでしょうか?でも、日本だけでそんな特別なことをやっているわけではないので、以前も帰属計算については書きましたが、改めて書いてみたいと思います。

まず、93SNAマニュアルでは、

6.29.持家居住者による自己最終消費のための住宅サービスの生産は常に国民経済計算における生産の境界の中に含まれてきたが、そのことは自己勘定サービス生産を一般的に除外することの例外となっている。賃貸住宅に対する持家住宅の比率は各国間で、さらにひとつの国の中でも短期間についてさえ大きく異なることがあり、したがって、住宅サービスの生産と消費の国際比較及び時間比較は、自己勘定住宅サービスの価額について帰属が行われないならば、歪められたものとなる。このような生産によって生ずる所得の帰属価額には一部の国では課税が行われている。

とあります。自己勘定サービス生産とは、自分で財、サービスを作って自分で使うということだと考えていただいて良いかと思いますが、それについては一般的にSNAでは生産に含めない(つまり、生産されたことになっていない)ということが前段であり、持家住宅についてはその例外だと書いてあります。つまり、日本特有の話ではなく、各国共通で、「持家住宅に対する賃貸料は、帰属家賃として計上する」ということが決められているわけです。

なんで、このような取り扱いをするかというと、「賃貸住宅に対する持家住宅の比率は各国間で、さらにひとつの国の中でも短期間についてさえ大きく異なることがあり、したがって、住宅サービスの生産と消費の国際比較及び時間比較は、自己勘定住宅サービスの価額について帰属が行われないならば、歪められたものとなる。」と書いてある通り、各国比較、経年比較を可能とするために行っているということなのです。

帰属家賃が例外、ということは、一般論として、自己生産、自己消費はどうなるのか?という話が続きそうですが、これについては「生産の境界」という、また議論の尽きないテーマの中の重要な論点となっているのです。

自己生産、自己消費や「生産の境界」については、また別の機会に考えれればと思っています。

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