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2010年10月13日 (水)

PFI(2)

まずは、「総固定資本形成」の段階からです。

総固定資本形成の計上方法の原則をまずここで書いてみます。93SNAのマニュアルでは、

10.33. 総固定資本形成(gross fixed capital formation)は、生産者による会計期間中の固定資産の取得マイナス処分の合計額に制度単位の生産活動により実現した非生産資産の価値へのある種の追加を加えたものによって測定される。(略)

と書いてあります。つまり、「新しい固定資産を取得したものから、処分したものを引く」ということがここで書いてあることの主要な内容になります。そして、重要なポイントとしては、「処分したものを引く」というところです。

「処分」には他人に売却したことも当然含まれますから、総固定資本形成では、売却した場合は、マイナスで計上されるということになります。

これを念頭において、PFIを見てみましょう。

PFIにもいろいろあるのですが、まず、PFIの解説において一番初めに出てくる『BOT』というものからです。

これは、

 BOT(Build Operate Transfer) 

民間事業者が施設等を建設し、維持・管理及び運営し、事業終了後に公共施設等の管理者等に施設所有権を移転する事業方式。

出典: 内閣府 民間資金等活用事業推進室(PFI推進室)PFI事業導入の手引き』

ということです。ですので、民間事業者が施設を建設した時点で、「民間企業設備」にプラスの計上がなされます。そして、事業終了後に、それが公共施設等の管理者、ここでは政府と考えますと、政府に所有権の移転が行われます。

このとき、移転分だけ、マイナスの「民間企業設備」が計上され、同じだけプラスの「公的固定資本形成」が計上されることとなります。ですので、一国全体での「総固定資本形成」には影響はないことになります。(注)

 (注)細かいので書きませんでしたが、所有権移転の費用については、移転先の固定資本形成に載せられますので、実際にはマイナス分とプラス分で異なってくることがあります。

次に、『BTO』というものです。

BTO(Build Transfer Operate) 

民間事業者が施設等を建設し、施設完成直後に公共施設等の管理者等に所有権を移転し、民間事業者が維持・管理及び運営を行う事業方式。

出典: 内閣府 民間資金等活用事業推進室(PFI推進室)PFI事業導入の手引き』

ということですので、これもBOTと同じで、所有権の移転の時点が異なるだけです。

最後に『BOO』です。

BOO(Build Own Operate

民間事業者が施設等を建設し、維持・管理及び運営し、事業終了時点で民間事業者が施設を解体・撤去する等の事業方式。

出典: 内閣府 民間資金等活用事業推進室(PFI推進室)PFI事業導入の手引き』

というものです。この場合、民間事業者が施設を建設した時点で、「民間企業設備」にプラスの計上がなされるのは同じです。ただし、事業終了後に、それについての所有権の移転が行われず、解体されてしまうということですので、ただ単にマイナスの固定資本形成が計上されるだけになります。

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