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2010年9月 5日 (日)

公務員住宅産業

また、某中央銀行の担当者からの面白い質問です。

(ちなみに、皆さんこういうとN本銀行だと思うかと思いますが、海外の中央銀行からの問い合わせという可能性もありますので、その点は早合点しないで下ください。(実際に、海外の中央銀行などからの問い合わせもあります。)一応、書いている本人は、名前を伏せているつもりなので(笑))

さて、内容は

 なぜ、「公務員住宅」は、「一般政府」でなく、「公的非金融産業」に格付けされているのか?公務員住宅は、賃貸料も安いので、市場性はないと思うが。。。

というものでした。

これは、答えるのに深刻に悩んでしまいました。見てみると、かなり過去から(今のSNAは93SNAなのですが、その前の基準の68SNAの時から)ずっとそうだったようで、調べても、何でこうなっているのか分かりませんでした。

そこで、頭の中を白紙にして考えてみたところ、恐らく、こういうことだろうという考え方が浮かんできました。当時の経緯は分からないのですが、考え方としては、恐らくこの考えで間違ってないだろうと思います。

まず、SNAでは、住宅についての特殊な取り扱いをしているということを思い出していただきたいのです。具体的には「帰属家賃」という概念のことです。

これについては、以前、この場でもご説明したことがあるのですが、一言で言ってしまうと「住宅産業については、国によって、また同じくにでも、持ち家の比率に大きく違いがあって、その比率が違う国、時代とでは比較ができなくなってしまうので、持ち家については、『持ち主自らが自らに住居を貸している』とみなして、「産業化」し、比較可能性を確保している」ということです。

そのため、民間最終消費支出の中に、「帰属家賃」が含まれているのですが、実は、公務員住宅についても(民間の社宅もです)同じようなことが言えることがお分かりいただけるのではないでしょうか?

というのは、公務員住宅が多い、少ないということの違いで、住宅産業の経済規模が異なってしまうことになってしまう可能性がある、ということです。公務員の規模は小さいですけど、これは、民間の企業でも、社宅を安く(又は無料で)貸していたとしたら、結構影響は大きそうです。しかも、国によって、会社が社宅を貸すことが普通の国もあれば、そのようなことは一切しない国もあるでしょうから、比較するとき後者の国がSNAが大きくなってしまいます。

そういったわけで、恐らく住宅については、比較可能性のために、徹底して「産業化」している、ということが実態なのだと思います。

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