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2010年7月29日 (木)

連鎖デフレーター(4)

ようやく、連鎖の特徴の記述まできました。

まず、0年基準のt期パーシェ型連鎖デフレーターの式をもう一度書いてみましょう。

1

一方、0年基準のt期パーシェ型固定デフレーターは、

2

となります。固定デフレーターの欠点として説明した、下方バイアスがあるという点についてもう一度考えてみますと、「価格が変化した場合、数量も価格の変化方向と逆方向に変化しているはずであるが、その数量変化を、価格変化が起こる前の基準年価格で評価している」ことがその原因でした。

では、連鎖デフレーターではその点どうなっているかというと、「基準年から離れても、常に、一年前の価格で数量を評価している」ことがわかります。つまり、下方バイアスの原因をかなりフォローしていることがわかります。

下方バイアスは、特に価格が常に一定方向に変化しているような財がある場合には、影響が大きく出ます。これを確かめてみるために、国民経済計算年報の国内家計最終消費支出の4形態別分類のところを見てみましょう。(付表12になります。

http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/h20-kaku/22annual-report-j.html)

3

4

やはり、全体的に固定のほうが小さいですが、特に耐久財が激しいのが分かります。耐久財でこのような影響が出るのは、耐久財は、「テレビ」、「パソコン」などの価格変化が激しい品目が多いので、一貫して価格が下落傾向になっているからなのです。

ただ、これだけ固定と連鎖で動きが異なるということは、逆に言えば、連鎖方式を導入していることで、かなりの程度下方バイアスの影響を除去できていると言えると思います。

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