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2010年6月 6日 (日)

ISバランス(5)

(4)ではISバランスの『S』すなわち『貯蓄』までたどりつきました。

さて、この貯蓄が何に使われるかと考えると、何かしらの金融資本又は実物資本の形で蓄積されるはずです。これが蓄積勘定、実際には資本調達勘定といいます。

さて、この蓄積活動の原資は、当然貯蓄です。そこに、手元に残ってないとして所得支出勘定の時に除いた固定資本減耗を加えます。これは、ISバランスの『I』にあたる総固定資本形成を、磨耗する前の『粗(gross)』で表示しているから、それと合わせるために貯蓄も『粗』にしているのです。分かりにくければ、固定資本形成から固定資本減耗を差し引いて、『I』の方が、磨り減った分を差し引いた額(すなわち『純(net)』)になっていると考えてもよいのですが、一応、国際標準的には、『粗』で表示しているので、そちらに慣れた方がよいかと思います。(ただの慣れの問題のような気はします。)

さて、本当は、ここに、「資本移転」が入ってくるのですが、これは、例えば道路を作るための地方公共団体への交付金なんかがこれに入ってきます。というのは、こういったものも資本の蓄積のための原資になりますので。あと、部門別には土地の購入というものもありますが、これは一国全体では増えませんから、一国で見ると差し引きゼロになります。でも、個別部門ごとにみると、これも、資本の蓄積のための原資になりますので、それをネットで加えていきます。

で、こうして求められた「資本移転」、「土地の購入」が調整された『貯蓄』は、基本的には総固定資本形成なり、意図していない投資である在庫品増加に回されているはずです、一国全体では。。。

ただ、部門別に見ると、ばらつきがあるでしょう。この「貯蓄」と「投資(意図していない投資である在庫を含む)」の差額が、今回の説明の本題である「純貸出()/純借入()」になります。

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