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2010年5月27日 (木)

ゲタ

年度計数がでたことで、『ゲタ』という言葉が良く聞かれます。

新聞解説などでも結構かかれています。

日経のネットの記事を引用してみます。(もし、著作権に反するということがあったら、削除しますので、教えてください。)

10年度の成長率の「ゲタ」、プラス1.5%

2010/5/20 8:53|日本経済新聞 電子版

 

 内閣府によると、2010年度の「成長率のゲタ」は1.5%となった。20日朝発表した1~3月期の実質国内総生(GDP)の速報値が09年度の平均を上回った結果、4~6月期以降、仮に1年間ゼロ成長が続いたとしても10年度はプラス1.5%の成長を確保できる。

  成長率のゲタは、各四半期のGDPを平均した年度のGDPと、1~3月期のGDPの乖離(かいり)から生まれる統計上の効果。1~3月期が年度平均より伸びた場合は、翌年度の成長率の「発射台」が引き上げられる。〔NQN〕

非常に分かりやすく書いてはあるのですが、それでも、やっぱり腑に落ちないかもしれません。記事だと文字数に限りがあるので難しいと思いますが、ここなら、どれだけ長く書いても良いので、少し冗長に意味を書いてみようと思います。

一枚図を入れてみました。

1

Tというのが年、Qというのが四半期と考えてください。Q1が1~3月、Q2が4~6月、Q3が7~9月、Q4が10~12月です。我が国の年度は、4月~3月までですので、T年のQ2~T+1年のQ1までがT年度になります。

ここで、単純化のために、T年Q2に1だったGDPが、T+1年Q1まで1だけ増えていくと考えます。そして、T+1年Q2から後は、まったく増えないものとします。それを示した図が先ほどの図です。

これをみると、T年度のGDPは、赤い線が引いてある2になります。一方で、T+1年度のGDPは青い線が引いている4になります。したがって、年度の成長率は、100×(4-2)/2=100%となります。

ところが、T+1年Q2からT+2年Q4までの間である、T+1年度においては、まったくGDPは増えていませんよね?それなのに、年度の成長率でみると、100%も延びています。これはどういうことでしょうか?

考えてみると、T年度のGDPである赤い線から、T年度最後の四半期であるT+1年Q1との間に、2と結構な差がありますよね。これが、ちょうど年度平均から年度末までの間に増えた額になります。前年度の年度末の時点で、前年度平均から増えていれば、翌年度内ではまったく増えていなくても、前年度と翌年度の比較では増えていますよね?

この、「年度平均から年度末までの間に増えた」というのが、いわゆるゲタの説明になります。まとめると、『年度平均から年度末までの成長率』がゲタです。つまり、今回の場合は、T年度平均が2、T+1年Q1が4ですから、100×(4-2)/2=100%が「T+1年度へのゲタ」となります。

そうすると、ゲタが100%で、T+1年度の成長率も100%ですから、年度内ではまったく増えていないということと整合的です。

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